【新唐人2013年1月5日付ニュース】ウィグル人の作家ヌルムハメット・ヤシン(Nurmemet Yasin)さんは、愚意小説“野生のハト”を発表したことで、2005年に“国家分裂煽動罪”で中国当局によって懲役10年の刑に処されました。近日、中国の法学者・滕彪さんのツイッターによると、ヤシンさんは服役中の新疆沙雅(シャヤール)刑務所で1年前に獄死。死因は不明だそうです。一方、沙雅刑務所は人権派弁護士・高智晟さんが監禁されている刑務所でもあります。
“ああ、自由の虐殺者、冷酷な人類よ。僕を殺すか、さもなければ自由を返せ!”
これは新疆自治区のウィグル人作家・ヤシンさんの愚意小説の中の一句です。野生のハトは自由の象徴でした。しかし、ヤシンさんはこの小説が原因で自由を失い、生死すらわからない状況です。
中国当局によるヤシンさんに関する情報は今の所、何もありません。世界ウィグル会議の報道官は、当局にヤシンさんに関する獄中の情報を公表するよう求めます。
世界ウィグル会議 迪里夏提報道官
「この情報はまだ確認が取れていません。彼の家族は彼の死亡を否認しています」
アムネスティ・インターナショナルは、中国当局に正面から答えるよう呼びかけると同時に、ヤシンさんへの監禁自体が不当であり、もし本当に獄中で死亡したならば、それは中国司法の恥辱であると示しています。
世界ウィグル会議報道官迪里夏提氏
「2つの可能性があります。本当に獄死したか、あるいは家族が当局から脅迫され、詳細情報の披露を拒んでいるのでしょう」
2004年、ヤシンさんはウィグル語雑誌に愚意小説“野生のハト”を発表。人間に囚われ籠に入れられた野生のハトを第一人称として、自由のない生活への拒絶として自ら命を絶つ主人公の物語を描いています。この作品によって、ヤシンさんは中国当局から分裂を煽動したとして2005年に懲役10年の刑を言い渡され、7年間服役していました。
新唐人テレビがお伝えしました。
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)